「先月も残業100時間を超えた」「休日も仕事のことが頭を離れない」——そんな状況が続く社員はいませんか?長時間労働は脳・心臓疾患やメンタル不調の主要因です。医師面談を通じた早期発見が、従業員の命を守る最前線となります。

長時間労働がもたらすリスク——数字が示す深刻な現実

月80時間を超える時間外労働が続くと、脳・心臓疾患のリスクが有意に高まります。近年、精神障害による労災認定件数も過去最多水準を更新し続けており、長時間労働とメンタル不調の関係は医学的にも明確です。
特に問題なのは、長時間労働者が自らの疲弊に気づきにくいことです。慢性的な過負荷状態では感覚が鈍化し、「まだ大丈夫」と誤った判断を繰り返します。月80時間超の場合の医師による面談指導は、働く人の命を守る最低ラインのルールです。

医師面談で確認すべき「疲労蓄積のサイン」

医師面談では、疲労蓄積度チェックリストを活用し、自覚症状を体系的に確認します。「翌日に疲れが残る」「休日でも疲れが抜けない」「趣味への意欲が消えた」といった回復力の低下サインは、過労による自律神経障害や初期のうつ状態を示唆しています。
面談結果によっては、残業上限の設定や就業制限(時間外労働禁止)といった措置を産業医が意見書として提出します。

企業・個人それぞれができる予防策

個人レベルでは、残業時間が月60〜80時間に近づいたら自発的に産業医へ相談してください。企業レベルでは、80時間到達前に管理職が声をかける仕組みの構築が効果的です。長時間労働の常態化は優秀な人材の喪失に直結するため、情報提供を早めに行い、連携することが大切です。